先日、六義園にいったついでに美味しそうなラーメンはないかと検索した結果、見つけたのが西日暮里にある神名備。
だいたい西日暮里と田端の間にあるのだが若干西日暮里からのほうが近い印象。
ネットを検索すると、こちらは醤油ラーメンを頼むお客さんが多いようだが、僕が頼んだのは塩ラーメン。冒頭の画像がそうだ。
澄んでクッキリしたダシの風味が香るスープ
塩ラーメンなので見た目は澄んだスープである。
しかしダシを数種類使っているのか香りは複雑。なんかシロートには正体がつかめない感じ。
飲んでみるとクッキリした輪郭だけれどもトゲトゲしくないしょっぱさ。
ガツンと来るわけではないけど力強い味わいでモリモリ食べすすめられた。もやしが箸休め的ポジションで良いし、チャーシューは色々なスパイスを使って仕上げられている。
自分が八角のニオイを苦手としているのですぐにわかったが、食べるには気にならない程度。八角嫌いもイケるチャーシューだった。
実際、座った席の前には八角や陳皮など数種類のスパイスがビンにはいって並んでいた。
ラーメン屋のチャーシューは、甘い系としょっぱい系があると思うけどココのはしょっぱい系。といってもやっぱりドぎついワケじゃない。
全体的にけっこう食べでのあるラーメンという印象。
1杯1300円は高いのか?
こちらのラーメンは醤油と塩がスタンダード商品なのだがどちらも約1300円。
普通のラーメン屋なら750円から高くても1000円程度なのを考えるとちょっとお高めに思える。
しかしそこにはワケがある(ように思う)。
無化調にこだわる
化学調味料は一切使わず、素材の旨味を引き出しきって味に還元する。
これが神名備のスタイルである。無化調をウリにしている店は他にもたくさんあるが、ココは他とはちょっと気合いの入り方が違う様子。
要するに、こだわるとスープの量が限られたり、出来上がるまでに時間がかかってしまう。
これが価格が高い理由1である。
月曜・火曜は休み
理由1に関連する話だが、スープ作りに時間がかかると体力の消耗が激しい。
よって週2日は休みたい。そして、平日は夜の営業もやっていない。
普通のラーメン屋が稼いでいる時間はスープ作りに費やされる。
営業時間と日数が少ないのが価格が高い理由2。
回転率が悪い
店内はカウンター7席、テーブル6席の計13席。
ラーメン屋といえば、せせこましいトコロが多いがココは違う。
椅子同士の距離はたっぷりとられているし、通路も広い。徹底して客がくつろげる店なのである。
その弊害というか何というか、食事後に話し込んだりしているお客もいたりする。
僕が言ったときは、右どなり4席分が日本人+外国人のお客さんだったのだけど食後に写真を撮ったり談笑したりしていた。
普通のラーメン屋ならありえない光景だろう。
”喰ったら即出る”が当たり前のようなその他のラーメン屋がおかしいのかも知れないが、我々はそれに慣らされてしまっている。
それから考えるとこちらのお店は大いにくつろげる。故に回転率が悪い。
回転率が悪いなら儲けを出すためには客単価を上げなければいけない。
高い理由その3である。
しかし店の都合だけを考えて味がイマイチなのかといえばそうではない。他店より高いかわりに店主のラーメンへの情熱の傾け方はスゴイし、奥様の接客は最高なのである。
それらを踏まえれば決して高いとは言えないのである。
まぁ何がいいたいのかというと……なんだっけ?
とりあえず、食ってみたら美味しかったのでコレを読んでいるあなたも一回くらい行ってみれば?ということである。判断は任せる。