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白井智之の(今のところ)出ている全作品読んでみた感想 人間の顔は食べづらい、東京結合人間、おやすみ人面瘡

      2018/08/27

※2018年1月に短編集「少女を殺す100の方法」が発売されました。
未読ですがアマゾンでの評価はイマイチ……しかし、アマゾンの星はあてにならないのが昨今の常識。とりあえず読んでみようと思います。

久しくミステリというジャンルから遠ざかっていたけれど、書店で面白そうなタイトルを目にしたので手にとってみた。

それが白井智之氏の「おやすみ人面瘡」である。

帯で綾辻行人が絶賛していたのも手に取った理由の1つ。

読んでみて面白かったので、他のも読んでみようと思ったら他には2冊しか作品がなかったので、まとめて読んじゃおうという気になった。

僕みたいに普通のミステリに飽きてしまった人にはオススメの作家さんです。

とりあえず、3作読んでみての感想と、それぞれの感想なんぞを書いてみたいと思います。

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この人の作風すきです

グロ描写がありまっせ

まず、グロ描写がどの作品にもある。綾辻行人が絶賛するわけだな、と思いました。

ぼくはグロ描写は平気というか、結構好きな方なので面白く読めましたが嫌いな人も結構いるようですね。

そういう人を見ると「人が殺されるような小説読んでるくせに何なんだ」という気持ちも湧きますが、

「わたしはトリックを解明しようとしたり、きれいに騙されるのが好きなんです」という反論が返ってくるのかな?

とりあえず僕は綾辻行人、平山夢明、飴村行あたりが好きなので、白井智之氏の作品はグロという観点で大好き。

5転くらいする結末

なんか最後の謎解きシーンでは、犯人や謎を解くいわゆる探偵役がゴロンゴロン入れ替わります。

この人の作品を見ていると今まで読んできたミステリにも、「もっと考慮すべきところがあったのでは?」とか「犯人は本当にあの人だったのか?」とかいう考えが出てきます。

作者はとても理論的な方なんでしょうか?

それとも綿密にトリックや話を組み立ててから書いているんんでしょうね。

さて、5転くらいすると書きましたが大ドンデン返しがあるかというと、あったり無かったりです。

これは僕個人の感想なので人によって違うかもしれませんね。

気になる方は、いちど自分で読んで確認してみてください。

通常ではない舞台設定

これが作品の謎解きを難解にしている要因だと思います。

キチンと考察しながら読んでいけば読者も真相にたどり着けるミステリ小説があるのかは分かりませんが、白井さんの作品はすべて設定がSFですので、現実世界の考えのままトリックを暴こうとしてもムリでしょうね。

1作目の「人間の顔は食べづらい」ではクローンが当たり前にいる世界のはなし。

2作目の「東京結合人間」では生殖行為は男性と女性が結合して1人の人間になるような世界。

3作目の「おやすみ人面瘡」は体に人面瘡が浮き出る病気が流行るような世界。

これらの設定をいかした作品になっているわけですから、がっつりナゾを解くつもりでミステリを読んでいる人は、リアルにその世界を想像出来ないと謎をとくのは難しいです(読んで謎を解けるのかは不明ですが)

1作目 「人間の顔は食べづらい」の感想

最後のナゾ解き部分以外はわりとサクッと読めてしまうと思います。

グロ描写が多少あるものの、エンターテイメント性もあり、ある程度万人におすすめできる作品だと思います。

ちなみに第34回横溝正史ミステリ大賞最終候補にまで残ったが、惜しくも落選(大賞は藤沢翔の「神様のもう一つの顔」)。

しかし、こうして書籍化されたのには選考委員の高評価があったからでしょう。

それくらい異質なミステリ作品です。

2作目 「東京結合人間」

1作目の異様さを引き継ぎつつ、ミステリファンにターゲットを絞ったかのようなトリック重視っぽい作品。

「人間の顔は食べづらい」よりエンターテイメント性が若干薄れたかな?という感じで、ちょっと重め。

”脱出できない孤島で殺人事件がおこる”というのはベタな設定なんだけど、登場人物が結合人間というだけで通常のミステリでは考えられないトリックが成立するというのが醍醐味。

3作目 「おやすみ人面瘡」

ひとの体の表面に顔が浮き上がり、さらにそれが意思をもっている、というのが人面瘡です。

これが日常的になっている世界という設定がすごいですよね。

密室だ、不可能犯罪だ、とミステリで使われるトリックは出尽くした感がありますが、現代(この世、今の世)という前提をくつがえすことで出来ることはまだまだあるという感じ。

クラシックなミステリが好きな方は批判的になってしまう気がしますが、「ミステリで驚きたい」「ミステリにやられたい」と思っている方にはオススメできます。

まとめ

SF的な設定が受け入れられるかどうかによって、白井智之氏の作品が楽しめるかどうかが分かれます。

また、最後のナゾ解きが何転もしていく部分にもう少しカタルシスを感じられると良いのですが、現時点の3作ではそれがあまり感じられないんですよね。

「おおっ!! マジで!? そうだったの!?」

って感じられる勢いみたいなものがないんです。

上手く言えないんですが、あと出しジャンケン合戦みたいな感じで、スルーっと流れていってしまうような感じです。

とはいえ、「そう来たかぁ」と唸っちゃうのも事実なわけでして今後に期待という感じです。

あまりミステリを読まなくなってしまった僕ですが、白井智之センセは追っかけようと思います。

 

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