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【読了】「潜入 生活保護の闇現場」ナックルズ選書

   

古くは鎌田慧さんのトヨタに期間工として潜入し働いた記録をまとめた「自動車絶望工場」。

最近ではユニクロやヤマト運輸に潜入して働き、労働環境の実態をルポにした横田増生さんの作品など、”潜入実態調査もの”というジャンルがある。(僕が言っているだけ)

僕は好きなジャンルで、なかでも結末を含め衝撃だったのは最近読んだ「潜入 生活保護の闇現場」だ。

生活保護を使った貧困ビジネスの実態調査なのだが、格差社会が広がると言われる日本において他人事じゃないというかなんというか……

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明日は我が身? ターゲットはホームレス

大企業も平気でかたむく現代の日本社会。これまで世界と渡りあってきたが国際競争力が低下してしまっているようだ。

「もう正社員なんていらない」「これからは個人で戦っていく時代」などとも言われている。

ぼくも個人で戦っている方だが爆発的に稼いでいるわけではない。線香花火みたいなもんだ。

そんな”明日は公園で寝泊まりしていそう”な人が貧困ビジネスのカモになる。

「住むところを与えるから生活保護を受けてみない?」これが誘い文句。

施設に連れていかれ、住む場所や食事は与えられるが自分が受けた生活保護はピンはねされる。

それプラス毎日500円の支給があるという。自分の受け取った生活保護なのに”支給”という表現はおかしいかもしれないが。

そして、その金は日本国民の税金である。役所が申請受理を渋るようなら施設の者が窓口でなんだかんだとゴネる。

そして生活保護を勝ち取る。なんとも言えない話である。

これを見る限りでは「こんな生活はしたくない」と思う人が多いのではないか?

しかし、いちど施設に入るとそうでもないらしい。

圧倒的にダラダラできる。生きられるからである。

毎日何もしなくてもご飯が出て、布団で寝られて、500円ももらえる。

そう考えたら悪くない、という人もいるのではないか?

毎日やりたくない仕事をし、上司に怒鳴られ、取引先には頭を下げる。多くの人がやっていることである。

しかし、殆どの人がやりたくないと思っていることでもある。

ブラック企業なんて呼ばれるところで働いている人には、カモられていたほうが楽な人生が羨ましく見えてしまう瞬間があるのではないか?

高齢になれば働きたくても働く場所がない場合もある。とうぜん家を借りようにも借りられない。

そんな人も実はこういった施設で世話になったほうが生きられるのかもしれない。

刑務所に入れば3食寝床付きなものだから、万引きなどの犯罪をワザとやる老人がニュースになったりする。

はたから見ればムリヤリ生活保護を受けさせて、それをピンハネするひどい組織に見えようが、そういった人たちの(ある意味では)助けになっているという側面もある。

時代が変われば常識が変わる。

しかし、善悪も変わってしまうのか?そもそも善悪どちらか2択だと思っているのが間違いなのかもしれない。

善と悪の間にはっきりと線はなく、周りを見渡せば他の概念が存在し、それを選択することもできるのかもしれない。

常識という目隠しをされている僕らにはそんなものは見えないのかもしれないが。

 

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