警察庁の発表によれば去年(2014年)の日本国内自殺者数は25427人。
今年もすでに半分を過ぎたが、6月までに12364人の方が自ら命を絶っている。
各々、事情は違えども生きにくい世の中を憂いていたのだろう。
自殺の名所などと言われるところは多くあるが、福井県の東尋坊もその一つだが、そこには自殺を食い止めるため活動する茂幸雄(しげ ゆきお)さんという方がいらっしゃる。
地道な活動が話題を呼び、日本のみならず海外でもその名を知られている。
「ドキュメンタリー映画をとりたい」という監督もいるようで、最近ではアメリカのクルーがしげさんの元を訪れたようだ。
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茂幸雄さんの活動
もちろん日本のマスコミも過去に取材を行っている。
Youtubeにあったので、まずは見ていただきたい。
僕個人としては正直言って、自ら命を絶とうとしている人を助けるためのマニュアルなど無いと思っている。
死ぬと覚悟を決めた理由は人によって違うし、赤の他人がひょっこり出てきてなにか言っても響かないだろうと思っていた。
茂さんのVTRを見ていると、ひたすら話を聞いているだけのようにも思えるが実はそれが大事なのかもしれないと思う。
自殺なんてしたくないし、したいと人にはいえない
おそらくだが、いま自殺したいと思っている人がいたとしても初めからそうではなかったはずである。
イジメ、仕事をクビになった、大切な人がいなくなってしまった、親の介護に疲れた、などなど何かしらキッカケがあったはず。
しかし、そういった悩みは他人には言いづらい。言ったとしても相手が本気で相談にのってくれる場合は少なく、それに絶望してしまうこともあるだろう。
だから、その点で東尋坊で活動する茂さんはスゴイと思う。
話しかけたら、相手が心の内をすべて吐き出すまで付き合う。ただ聴く。
たまに相槌を打つだけで、なにか具体的なアドバイスをするわけでなく「死んじゃダメ、死ぬなんてやめようよ」という。
寄り添い、つきあう
1人で抱えていたことを何もかも人に話してしまうとスッキリするということはあると思う。
茂さんはその役目を担う活動をしているということだ。もちろん話を聞くだけでは終わらない。
上のYoutubeの動画を見ていただいたらわかると思うが、思いとどまらせた後のケアまでする。
一度ふれあい、人間関係が出来たのならトコトン付き合うということが大事なのだろう。
もしあなたの周りに自殺しようとしている人がいて、あなたがそれを止めたいと思っているなら、その人にとこトン付き合う覚悟が必要になるでしょう。
茂さんは「お説教や叱咤激励は無用」という。言葉は響かないのだ。
あなたは、その人を真の意味で思いやって、話を聞き、一緒に考えていくことが必要なんです。
こういったことを言うと”上辺だけ”、”理想論”、”薄ら寒い”などといった意見が出てきそうだが、人には思いやりってやっぱり必要だと思うんですよね。